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木造の弱点を強化【引き抜き強度を高めるドリフトピン接合】





前回は、4.かね金具(テクノビーム同士の接合)について詳しく説明致しました。今回は、写真3.ドリフトピン(柱と梁の接合)について詳しくご説明します。

ドリフトピンによる柱と土台、梁の柱の接合とその強度

地震や風により建物が揺れると、上部の揺れに引っ張られて、建物には柱を引き抜くような力がかかります。そのような場合にも柱が抜けることがないよう、テクノストラクチャーでは、柱材と、梁や土台との接合には、ドリフトピン接合[ほぞ金具(⌀22mm丸鋼材)とドリフトピン(⌀13mm丸鋼材)]を採用して、柱の引き抜き強度を飛躍的に高めています。また、構造計算によりさらに強度が必要な場合は、専用の金具で補強します。

■柱の引き抜き設計強度

(左)一般接合金具使用 約5.0kN(約0.5トン)

(右)ドリフトピン接合(テクノストラクチャー)約14.9kN(約1.5トン)

テクノストラクチャーの柱の引き抜き設計強度は、一般的な木造接合金具を使用した場合と比べ約3倍の引き抜き強度があります。
※「木造軸組工法住宅の許容応力度設計(平成20年)」に準拠

■ドリフトピン接合

ピンを打ち込むだけで安定した強度を発揮します。

(上段)ほぞ金具・(下段)ドリフトピン

ドリフトピン接合による柱引き抜き強度を実証

テクノストラクチャー土台と柱

25.4kN(約2.5トン)

テクノストラクチャーテクノビーム(梁)と柱

28.2kN(約2.8トン)

ドリフトピン接合部(土台一柱およびテクノビーム一柱)の引き抜き強度実験を行いました。その結果、土台一柱接合部が25.4kN(約2.5トン)、テクノビーム一柱接合部が28.2kN(約2.8トン)の荷重に耐えることが確認できました。この結果から構造計算での引き抜き強度は、土台(中央部)と柱間で11.5kN(約1.1トン)、ビームと柱間で14.9kN(約1.5トン)と設定しており、十分な安全率※(それぞれ約2.2,約1.9)をみています。

※安全率

安全率とは「部材が持つ極限の強さ」と「その部材が安全に使用できる範囲の強さ」の比を言います。
安全率=部材が持つ極限の強さ➗その部材が安全に使用できる範囲の強さ
例えば、安全率が「1.5」であれば1.5倍の余裕を見て設計されていることになります。

テクノビームの詳細についてよくあるご質問 

パナソニックの思いと技術を結集した耐震住宅工法 テクノストラクチャー工法のテクノビーム。
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