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オリジナルの構造計算システム【全棟に構造計算を行う理由】

住宅にこそ構造計算

近年、マンション設計などにおいて、その重要性がクローズアップされる構造計算。テクノストラクチャーは早くから、一棟一棟異なる間取りを持つ一戸建て住宅にこそ、構造設計が必要と考えました。1995年の発売依頼、オリジナルの構造計算システム=自動躯体設計システムを使い、すべての住宅において、構造計算を実施しています。

構造計算とは?

地震、台風、豪雪など、いわゆる災害が起こった際、住まいにどのような力が加わるかを計算し、その力に住まいが耐えられるかどうかを、詳細に検証するもので、言わば、「住まいの災害シミュレーション」と呼べるものです。

なぜ構造計算が必要なのか?

「部品の強さ=全体の強さ」ではありません。たとえば、どんなにいい部品を使った車でも全体のバランスが悪いと台無しになってしまいます。車の場合、事前に衝突実験を行い商品全体としての強度を確認しています。
テクノストラクチャーでも耐震性能を確認するために、阪神・淡路大震災と全く同じデータを使い、実物大のモデル住宅を使った、計5回の振動実験を行っています。
しかし、住宅の大きさや間取りが変わるとその住宅の強さも変わります。ある特定のモデル住宅による振動実験の結果がすべての住宅に当てはまるとは言えません。

だからこそ、テクノストラクチャーは一棟一棟すべての住宅で構造計算を行い、その安全性を確かめています。

パナソニックによる邸別の構造設計

間取りや建設地域など、住まいがもつ条件は一棟一棟さまざまで、それぞれを考慮した最適な部材、最適なバランスを考えた構造設計が必要です。従来の木造住宅は、この構造設計を経験やカンにより行うこともしばしばで、熟練した職人が不足している近年はそのノウハウも得難いものになってきています。
この問題点を改善すべく、テクノストラクチャーでは、一棟一棟異なる間取りや地域条件を加味した上で、自動的に構造体を設計でき、さらに設計された構造体が十分に強度確保できているかをチェックできるオリジナルの構造計算システム「自動躯体設計システム」を開発しました。

構造計算の流れ

自動躯体設計

テクノストラクチャーでは、専門スタッフがお客さまの要望された間取りをもとにCADでプランを入力し、その形状に応じた柱、梁(テクノビーム)、耐力壁などを配置します。

構造計算チェック

その住宅の建つ地域に応じた地震力、風圧、積雪などの設計条件をコンピューターに入力し、構造計算を実施します。

プラン修正※構造計算がNGの場合

強度が不足している部分を補強するなどのプラン修正を行います。場合によっては、お客さまの住まいの強度をさらに向上させるために、プラン変更をご提案します。

構造設計完了〜引き渡し

お客さまの住まいの構造計算書および構造計算保証書をお渡しします。
※住宅住宅瑕疵担保責任保険への加入等、一定の条件を満たすことが必要となります。

この構造計算書により、構造計算の中身がご確認いただけます。

パナソニックが構造計算結果及び構造計算方法について保証することを表します。

厳しい自然条件と、地域特有の設計条件に適応した構造計算(災害シミュレーション)を実施。

地震

地震の起こりやすさは地域によって異なり、法律では過去の実績に応じた「地震地域係数」を設定しています。しかし地震地域係数1.0未満の地域でも大地震は起こりえるため、テクノストラクチャーではすべての地域において「地震地域係数」を1.0以上で耐震設計を行っています。

台風

台風の頻度、最大風速の大小といった過去の気象データを基に、全国の市区町村ごとに「基準風速」が定められています。テクノストラクチャーでは、この「基準風速」と、風を受ける外壁の面積を考慮して耐風設計を行います。

豪雪

積雪量の違いにより、「垂直最深積雪量」が地域ごとに定められいます。テクノストラクチャーでは、この「垂直最深積雪量」を考えた耐雪設計を行います。特に、多雪地域の場合、雪が積もった状態で地震が発生した場合も想定し構造設計しています。